ivataxiの日記

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祖父 余生

自分にとって価値のある短い余生を生きた祖父?
父方の祖父については、自慢できることがほとんどなく、逆に田舎なのにスキャンダルにはことかかなかったようだ。隔世遺伝というのがあって、その子供でなく、孫により強く遺伝因子が働く・・ということがあると聞いた。どうやら、そういうのはあるんじゃないか?と、自身の問題行動を振り返ると思い当たる。
戦争から帰って、よりそういう傾向は加速したようだった。どこの海で、どんな船かは知らないけれど「食事兵」として乗っていた船が敵の魚雷に当たったのだという。数百人の乗組員で生き残ったのは数十人だったという。味方の船に助けられるまでの数日間、一人、また一人・・何かにつかまって浮かんでいた人影が、一つづつ沈んで行くのを見て、生き残って帰って来たのだと、父のいとこから聞いた。(祖祖父母・子供達には信用がなかったので、このことは話していなかったようだ)「偉そうにひげをはやした軍人さんも、最後はおかあさんの名前を呼んで沈んで行った」という。(父子家庭では、おとうさんの名前・女性は何もいわずに沈むそうだ)そして、軍隊から帰ってからは小作というより、芸能人並のスキャンダルの数々・・だったという。「ぼくはその孫です」と、地元の老人にいうと「フッ・・」と、鼻で笑われた。精一杯祖父を援護するならば・・世間一般の考えに縛られず、自分にとって価値のある(この場合は酒と女性)ことに、短い余生を生きた・・ということにしておこう・・?!