ivataxiの日記

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花の降る午後

宮本 輝 「花の降る午後」 おだやかな読後感1
読書に季節というのもないかも知れないけれど、図書館は一杯の夏休み。最近あまり読書をしないのだけど、一時たくさん読んだ時期があった。今回、おだやかな内容の物だけを取り上げたのは、読後感が良かったからだ。一つ目は 宮本 輝「花の降る午後」(角川文庫)34歳の未亡人のりこと、年下で無名の画家高見を一枚の油絵が結びつける。のりこの経営する「アビニョン」というフランス料理店の店内と厨房の描写がいきいきしている。バブル期の良い部分のエッセンスが一滴入っているみたいだ。もちろん、恋の描写も直接的でなく、切ない。気楽に横において、楽しく読んで欲しい本です。