ivataxiの日記

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病院の誰もが知る都市伝説

友人が学生時代入院していた、呼吸器の病院にお見舞いに行ったことがある。天気が良かったのか、友人は外まで見送ってくれた。山の頂上のようなロケーションで、眺めが良い。なだらかに下る坂道が斜面に曲線的に降りて行くのが見下ろせる。見舞い客が登り、あるいは降りるのが見える。少し遠くにはバスも止まる。「あのバス停見えるか?」と、友人は聞く「見える」と、答える。「そこにおばあさん見えるか?」と、尚も聞くので「見える」と、答える。・・少しの沈黙。「あそこに行くと、おばあさんはいない・・」と、友人はいう。どうやら、この病院の誰もが知る都市伝説らしい。家族の見舞いを心待ちにするおばあさんが、ここで亡くなった。迎えに来なくても、バス停では亡くなったおばあさんの姿が目撃されることがあるのだとか。