ivataxiの日記

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ミノムシという虫がいる

ミノムシという虫がいる。たぶんそれは幼虫時代の姿なのだろうが、成虫になってから は出会ってもきっと馴染みが薄いだろう。小さくて色黒の芋虫みたいなのだが、変わっているのは体に落ち葉などを巻きつけて、糸で木の枝などからブラ下がっ ている・・そんな習性があるらしいのだ。誰もその姿を見ても、あまり感慨を持たないはずだ。だが、個人的に「ミノムシ」を見ると、自分の中の一面を見る気 がする。どうした訳か、毛布などを体に巻きつけて眠る習性があるらしいのだ。その習性で、人を傷つけたり、害を与えるということはないまでも、できれば普 通に寝るのが望ましいだろう。17歳まで過ごした大阪の団地では、4.5畳の部屋に弟と二人で眠っていた。弟は勉 強机の椅子の部分に、半分にした布団をつっこんで寝ていた。そして、押入れ(普通の半分の大きさ)から、ミノムシが半分顔を出している・・。もちろん、人 間の大きさのムシではなく、自分自身を客観的に表現したのだが。窮屈に、体に布団や毛布を巻きつけて、狭い所に挟まって眠ると、とても心地良い。いや、人 に勧めることではなくとても個人的な習性なのだが。過去に「カント」という有名な人も、毛布をまきつけてミノムシ状態で寝ていたというし、エジソンも時 折、狭い所に入って仮眠を取ったようだ。(列車で、新聞を配り・新聞を作り・実験をしていた彼は、きっと、狭い所に入って眠ったのだろうか?)この二人は 「ミノムシ的な親近感」を覚えるのである。