ivataxiの日記

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ネコのロッキー

29才から32才までの短い期間、250ccのバイクを所有した。ヤマハSRX250だ。お店をやっていて深夜から明け方にかけてが自由時間だったから、その時間がバイクの時間だった。代替2時間で往復の距離がベストだったから天竜川にタッチして戻るコースが多かった。一号線を走っていてバイパスに乗る手前の野原でネコを見つけてバイクを止めた。仔猫だが少し育っていた。黄色っぽくて明け方の暗がりでも良く見えた。走って近寄ると逃げる。こっちを振り返ると顔が半分腫れていた。何とか捕まえてジャンパーのチャックで袋状になった上着に入れてバイクで家に戻った。すでにメスネコばかり3匹いたからまあいいだろうという安易な考えだった。顔が腫れていたのはたぶん交通事故だろう。死ななかったが頭が少しやられていたようだ。でもメスネコたちを良く守ってくれた。弱いくせに戦うからお尻の皮を剥がれたりしていた。でもオスというのはどこかに行ってしまうものでいつしかいなくなってしまった。