ivataxiの日記

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戦争を知らない子供たち

杉田ジローさんのジローズの「戦争を知らない子供たち」は知っている。確かに戦争は知らない。でも受験戦争は知っている。大阪の団地で高校まで過ごした。「あそこの受験生の窓は夜中遅くまでついていた」とか、心ない団地妻(そんな色っぽい人々でもないが)たちがウワサするのが耳につく。ぼくは朝まで起きている。でも勉強ではない。マンガを読んだりラジオを聞いたり、オタクな楽しみに興じている。勉強とは違う興味のあるたくさんの本を図書館で借りて読んだり、絵を描いたり。お陰で朝まで起きているとは思えない、思わしくない成績である。わかったことは好きなことは成績が良く、嫌いなことは成績が悪いということ。高校三年で学校にとって期待の理数系クラスからは落ちこぼれ、問題の多い・文化系、あるいは雑多な進路のクラスであった。理数系の試験科目はないが実技のある美術系に進路を変更。実技は勉強とは違う厳しさで、古代のエジプトの石工の匠に弟子入りするのに似た体験だった。二浪換算で私立一つ合格したのでそこで4年を過ごした。国立狙いでもっと長く浪人に甘んじる人がごく普通だった。人生を誤らせてはいけないという配慮からだろうか?統一模試で進路の範囲がある程度可能な路線に絞られる現在、絶対に入れない学校には願書も出せないだろう。今や、苦労して大学に入り卒業しても、企業に入れない。入っても定年まで持たない・会社が無くなる・・など不穏な時代だ。もっと好きに生きれば幸せになれる人も多いのかも知れないとも思う。