ivataxiの日記

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小鳥

17才で大阪の団地を離れた後は小鳥を飼っていたようだ。団地は犬や猫は禁止で、元から飼ったこともなかったから特に何とも感じなかった。亡くなる前の18年間、オヤジは病気勝ちであった。一人で団地にいることも多く寂しかったのか、ある時帰ると小鳥がいた。話しはしない鳥だが良くしつけてある。しきりに名前を呼んで肩に誘っていた。別なある時に帰ると、小鳥はいなかった。とても寂しそうなオヤジだった。19才の時に住んだ木造の古い四畳半はささやかな出っ張りがあり、そこは板張りで座ることができた。板張りの隙間に鳥のエサが挟まっていた。都会生活に寂しさを感じた、先住者に飼われた小鳥がいたのだろう。オヤジと同じ寂しさを感じていたのだろう?