ivataxiの日記

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環境ホルモン

サザンカサザンカ咲いた道焚き火だ焚き火だ落ち葉焚き♪」
童謡である。
今や落ち葉もなかなかない。アスファルトの殺風景さを少し打ち消す程度に道の端などに等間隔にひ弱に植えられた様々な美観重視の木々が並ぶ。下が地面じゃないし山の雑木林のように道より木の方が多いという植物の世界でもない。土に積もってやがて腐葉土ができ・・・ということもない。有償・無償の落ち葉掃除の人々が、何もなかったように落ち葉を清掃してくれる。まことにクリーンだ。もしも、都会から少し離れた民家の横に雑木林からの落ち葉がたくさん降る環境が整ったとする。その民家の住人はほうきで(できれば竹箒)落ち葉を一箇所に集める。落ち葉が小山になり、そこに火をつける。中にはサツマイモを入れたい。落ち葉が焼けて中のサツマイモはいつしか焼き芋に変身するはずなのだ。だが、おせっかいな誰かが119の消防署に電話をかける。「何者から落ち葉焚きをして環境ホルモンをまき散らし、あるいは山火事を誘発する可能性及び児童に危険が及ぶ可能性もなきにしもあらず・・」みたいに通報するかもしれない。消防署の人は焼き芋を楽しみにする人かも知れなくても、御役目だからそこに急いでサイレンを鳴らして行く。そして火に水をかけるかも知れない。「ああ良かった未然に防げて」と帰って行くだろう。水浸しの落ち葉の中にまだ半分焼けた芋が濡れて残るだろう。「そうだ、ここからは家でふかしイモにしよう」と、落ち葉焚きの主は」思うかも知れない。ともかく、童謡の風景は都会化された現代の町にはそぐわないのだろうか?