ivataxiの日記

絵 文章 映画

子犬 クシャミ

前置きかなりどうでも良い話です。
ちょっと朝のゴミ出しだからと、ナメてマスクをしなかった。前方から怖い顔のお兄さんがぼくの前でいきなりマスクを外したものだから、怒鳴られてカツアゲ(ご馳走してくれるというのではない)されるかも?と、逃げ場のない狭い路地で身を固めていた。彼はタバコを取り出しておもむろにライターで火を着けたのね。「な~んだ、タバコが吸いたかったのか?」と、喫煙習慣のないぼくは、随分年下だろう若者がマスクを外しただけでビビっていることに後ろめたさを感じていたが、悟られないようにその辺の大人のフリをして黙って横をゴミをぶら下げて通過。3/2といっても小学生が通学している。いつから春休み何だかもう忘れた。昨日は雨が強くて風もあったからか、ビニール傘が落ちていた。それは開いて柄が上を向いていた。骨からビニールが剥がれて墜落した鳥のようで痛い感じ。三人の小学生で一人だけがそれに興味を持って歩みをゆるめたが、あとの二人に促されて前を向いて学校に向かった。ぼくを追い越した近所の人がクルマからゴミを出して、ゴミを保護する黄色いネットをかけ直していた。こういうのに無関心な人が汚し、神経質な人が直す町内関係である。ぼくは簡単にゴミを入れやすい所にゴミを置いて何事もなかったように立ち去る。近所のぼくより少し若い奥さんがどうでも良いカッコウで「おはよう」というので、ぼくもどうでも良いカッコウで「おはよう」を返す。もっと狭い路地を抜けて家路へ。同じ道を通りたくないので周回コースを自分なりに決めている。風が吹くと花粉が・・・・「ハックション×6」すると、同じ回数・同じ声色で、近隣の犬が「ワン×6」と相槌を返す。「ヘックショ×7」だと「キャン×7」というように、犬は吠える音程・回数などを微妙にシンクロして返すのだった。同じように返すというところに犬との近隣人間関係礼儀作法の機微というものを早朝から感じた。相手は姿は見えないが、さっき挨拶を返してくれた近所の奥さんの最近飼っている子犬に違いなかった。キヤツはぼくの姿が見えるとナメて吠えまくる子犬なのだが、姿が見えないと礼儀正しく吠え声で答える律儀な一面を持つ子犬のようなのだ。