ivataxiの日記

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ホコリたちが差し込む光の中

西日が強いから、雨戸かカーテンを閉める。いい加減に閉めるから部屋に隙間から薄っぺらな強い光線が入る。雲間から天使が降りて来そうだ。その光線にたくさんうごめく小さな物。ホコリである。いつもは嫌われるホコリがこんなに美しい瞬間があるなんて素敵だ。幼稚園に上がる前に、部屋を掃除する母親のかたわらに横たわった僕は仰向けに転がって目を開けていた。まさにこのホコリたちが差し込む光の中に美しく舞っていた。まだ言葉を知る前で印象だけが残っている。今、近くで解体工事が進行していて、原因はそのチリが空中に満ちているからなのだが。