ivataxiの日記

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ハナクソ

子供時代は現在の新大阪駅近辺。地名では「東中島」。当時は「山口町」だった。戦争が終わり10年ほどの大阪は、いまのような洗練された町ではない。「ハナクソ丸めて黒ジンタン」と、子供たちはいう。みんな何も考えないでマネすることが多いから母は「早くここを出ないと」と、思っていたらしい。「ハナクソ」は、鼻の穴にたまる分泌物の固まった物。鼻に指をつっこむと塊が指先にくっつく。指先でこねて水分を飛ばすと粘着性の小さなボールになる。これが「仁丹」口臭防止の薬。表面をニガミが感じない銀色のコーティング。丸めたハナクゾを指先につけて相手にはじいてつける。攻撃なのだが、なぜかみんな笑いながら。