ivataxiの日記

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白い手

椎名 誠 「白い手」 おだやかな読後感2
椎名 誠さんの作品を読破した訳でもないが、たまたま手にした一冊がホノボノして良かった。椎名 誠「白い手」集英社恐らく著者の少年期の話なのだとは思うのだが、バンカラで傍若無人の体当たりで戦う作家のイメージからは程遠い・・。耳を澄ませば、潮騒や松葉のこすれる音が聞こえてきそうな、そんな語り口調なのだ。事件といえば「二階の窓からひらひらと白い手が見える」こと。それと、昭和のエネルギッシュな庶民の目線を「椎名カメラ」が、淡々と描写しているのが、緩やかに引き込まれるから、気をつけて欲しい。様々な年齢の人が様々に感じることができそうな作品だと思う。