ivataxiの日記

絵 文章 映画

レグザリング

忘れた過去は仕方ないが最近必要以上に忘れ過ぎるが、そのことの自覚さえないという気も少しする。そして自分の意識から隠したい、あるいは消してしまいたい記憶という物も気がかりだ。だが残念なことに、アルツハイマー病を病んだとか、怪しい人生の懺悔という話ではない。地デジ録画の「レグザリング」を消しすぎてしまうという日常的であり、だが譲ることのできないコダワリの案件。家族一人につき一台のアナログテレビがあった数年前までは良かった。だが、現在は地デジ録画できるテレビは共有状態で、これがいつ脱出できるかわからない長いトンネルの中のような状態の常態化である。全国民地デジ化強制時点にお金が十分なかったのと、一時たりともテレビなしでは生きられないという家族の弱さにより「これ小さくないっすか?」という家電店員の言葉に後ろ髪を引かれつつもやっと購入したのが現在台所にあるテレビである。ハードディスクなんてそんなに大きくなくてもいいよね?と自分をだまし「後付もありっすよ」という店員の無責任な甘言に甘んじたのである。レグザリングは録画した番組リストを選ぶと番組が見れるという機能。「もうハードディスクの残りが少ないから、いらない番組は消してくれない?」というようなメッセージが出るから、どんどん録画した番組を消して空間を増やす。あとで家人が「見ようと思ったのに消すんだもの」と難癖をつけるが、こっちも同じなので気持はワカル。膨大なハードディスクを外付けしても良いが、結局はどこかで文句が出そうな気もする。レグザリングの便利さが両刃の剣と気付いた最近の台所事情なのである。