ivataxiの日記

絵 文章 映画

死刑囚と接見

最近、死刑が実行された。その中の窒息殺人の人に接見していた精神鑑定家の人がラジオに出ていた。「ライオンがウサギを殺す時に哀れみを持つでしょうか?」というようなコメントで、良く理解されない死刑囚だった。白いルーズソックスを履かせて、鼻と口をふさいで窒息死させるという同じ手口。「どうしてそんなことをしてしまうか?」本人にもわからない。裁判とは別に接見でいくつかの過去がわかった。父親は白いヘルメットをかぶる仕事でかまってくれなかった。父への愛情が白いヘルメットの郵便配達人に感情移入されて、郵便配達人を追いかける幼児期だった。白いヘルメットはいつしか白い靴・靴下へと変化。学校の先生が履いていた白い靴・白い靴下へと愛情は変わる。いわゆる「フェチ」というものだろうか?どうもそのあたりが白いルーズソックスへと変化したようだ。家にあまり帰らない父親は良い人という刷り込みだったが、実は悪い人へと彼の中で変わる。口を塞ぐという窒息に近い体験を父親から何度か受けることで心に傷ができる。彼はアスペルガーの兆候があったが、この心の傷が反抗へと導くきっかけとなったのかも?本人はそのことに気づいていない。「あなた自身がライオンに襲われる小動物なのです」と、最後の接見で彼に述べた時、無表情だった彼は真っ赤に泣きはらした目に変わったという。アスペルガーがすべて犯罪者となることはないが、今回は不幸な父親との関係で傷が大きくなり犯行の動機として隠された可能性があるという。