ivataxiの日記

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トウフ

うちでは勝手に「トウフ」と呼んでいるオスの外猫は真っ白なネコで、一階の廊下に水とキャットフードを置いておくと、知らないうちに食べに来ているようなのだ。決して近くにも寄らないし触ることもさせない。でもこの近辺では「地域猫」と称して、メスは不妊手術・オスは摘出手術を施して耳に△の切り込みを入れて「処理済み」のマークをつけたネコだけが「地域猫」として色んな所で餌をもらったりして生き長らえることができるということに決めたようなのだ。長く見ないうちにこのトウフ君も地域猫の儀式に捕らわれていたようなのだ。耳には△の切れ込みがあり大きな後ろの丸い出っ張りには手術跡の切れ込みがあった。すごく体が弱っていて「ゲホゲホ」とセキこんでいたし弱々しかったから「死んじゃうのかな?」と家人は心配していた。でも餌はいつも無くなっていたから食べに来ているようにも思った。今日の昼、久しぶりに姿を見た。餌は空っぽの廊下だった。近寄っても面倒なのかあまり逃げない。相変わらず真っ白な毛皮だが目が赤く中が透けて見えているようで死期迫る面持ちにも見える。新たに餌を足すと近寄って食べていた。何だか悲しい。