ivataxiの日記

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911 ネコ

911といえば世界では「同時多発テロ」ということになっている。アメリカ主導のマスコミなどの媒体がすべてそちらを向いていて、それは311でも同じだった。でもぼくはその時配達のバイトの途中に捨て猫を見つけて困っているトコロだった。「時間もないしこのネコを見捨てるか?バイトでしかられてもこのネコを拾うか?」と心が揺れていた。よくマンガなどで自分の顔の悪魔と天使が順番に出てくる、あのシーンみたいな。もうそこを立ち去るつもりでいた・・その瞬間、あまり目も見えないらしいその猫はぼくの足に「ピトっ」と手で触ったのだ。「もうだめ」状態になり、衣服の中にネコを入れてバイクで自宅に戻った。(周囲の家にこのネコ知らないか?と確認はした)奥さんに文句をいわれた。そのネコは身体が弱く数年の短い命だった。「チョコ」とありふれた名前をつけた。拾った日に文句をたくさんいった家族程、そのネコの死を悲しんだ。何をするということはない。ただ病んで弱って行くのをみんなで見守っていただけだった。「最後にボクをみた」「いや私に向かって泣いた」というくだらない内容のイサカイを起こすくらい、家族にあいされていたチョコというネコだった。だから911はネコを拾ったという日でもあるのだった。