ivataxiの日記

絵 文章 映画

学生時代「点線面」というカンデンスキー?の本を読んだ。100年程前のヨーロッパの美術工芸運動の頃の人でそういう学校の先生でもあり抽象画も描いた人だ。かなり難解な話。今いるぼくらの世界は3次元。位置と方向や奥行きがある。奥行きのない2次元・・たとえば絵とか・・でもこの3次元に似た部分が多い。でも1次元は座標の位置を示す点のような世界。2次元までならなんとかつきあえそうだが点の世界にはなかなか感情移入ができない。点は位置だが大きさの規定はない。紙にペンで一つ点を書くと、自分の肉眼を基準にするとかなり小さい存在だ。点をたくさん置いて遠くでみると絵に見える点描という表現はすでに2次元の表現だろう。人間を顕微鏡などで見ると、一つの塊でもなく細かい細胞の寄り集まりだったりする。細胞ももっと細かく見ると塊ではなくさらに呼び名の違う細かい構成物の集まりだ。それもさらに細かくみると核を中心に回る太陽と惑星みたいな物だという。それをもっと細かく・・というのは今は見ることはできなから観念の世界だ。科学はここまで。もし点が限りなく大きいならば、ぼくらのいる地球を包含する銀河系。でも銀河系もたくさん寄り合っていて、それらもさらに寄り集まっていて・・そんな話が延々続くとしても科学は途中までしか観測できないから、その外は概念の世界なのだ。たまたま僕は仏教だが、宇宙を那由多・恒河沙無量大数・無限大数・・などどこまでも大きいとずっと昔から表現している。だが、内観というか自分の内面を照らして見てゆくと、内面の宇宙と似た仕組みをみることができるとも聞く。細胞の形と銀河系同士のくっつく形が似ているとか?などと「点」について考えるとどこまでも大小無限世界に心が踊るのである。