ivataxiの日記

絵 文章 映画

スイセン

気にはなっていた。最近、水辺や道のクロ(道端)に、行儀よく並んで咲いているスイセンのこと。花が輪郭が白っぽい、真ん中が黄色の、茎と葉は細長くて、花がなければネギみたいだ。人工的な側溝に流れる水の向こうのスイセンたちは、見て通り過ぎるだけ。下の方に咲いているスイセンも上から見るだけ。でも、今日は郵便局近くに、少し高い場所に咲いたスイセンを見かけた。黙って挨拶もなしに通り過ぎようか悩んだ。誰も見ていないようなので、近寄って鼻を近づけてみた。よくある香料の「スイセン」と似ているが、こっちが元だから当然だ。寒くても何だか春らしい気持ちにもなるはかなくて清潔な感じのする香りだ。すでにこの香りを知っていたから、遠くで見かけるだけでも、この香りが記憶に蘇って爽やかな春らしい気持ちにもなるのかも知れない。