ivataxiの日記

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障害児チョウチン

ラジオでちょうちん作りの経営者の方の話。もとより有名な会社のようだ。九州の方なのかな?「素材が紙や竹だとすぐに傷んでしまうから、産学協同で新しい素材に取り組んだ」というが、その辺りまでは普通に聞いていた。「一度に5人、知的障害のある人と会社で働くことになった」という転機があったようだ。そこからぐぐっと傾聴。最初の3年くらいはうまくいかなかったようだ。現在はうまくいっているという。なかなか仕事を覚えてくれないので、自分では普通に接していたつもりが「頭に角がたくさん生えている」というような表現をされる。「一般的な仕事日、一人分を一人にさせよう」と、していたことに気づいた。仕事を細かく分けて、一つ一つは簡単にしたら、できるようになった。体が楽になるように作業環境、例えば作業台の再検証などのことを積み重ねた。人間で困難なことを機械で置き換えられる部分は置き換えた。障害のある人たちは、どの職場でも受け入れられず、悲しい気持ちだったのかも知れない。段々、自信を持ち始めると「頭で仕事を覚えるのではなく、自分から意欲を持って仕事を覚え始めた」ようだ。社長に対する態度も、少しづつだが、仕事以外のエピソードも語るようになり、笑いが職場に生まれたそうだ。ある時、学生時代の同窓会へ行った。「おまえ、学生の頃はそんな表情はしていなかった」といわれたようだ。表情がおだやかで、笑顔が彼には備わっていたのだという。身障者や知的障害の方々は増えて、苦労もしたようだが、彼の人生の味わい方を変えてくれたのも確かだ。表情が笑顔になったという数年間。損益はともかく、人生はリッチに変わったのかも知れない。