ニューバランス/ロング・スロー・ディスタンス

ニューバランス/ロング・スロー・ディスタンス

走るのは高校生までは得意だった。その記憶が頭から離れず、まだ早いつもりでいた。でも、お酒を飲むようになり、運動不足のメタボ化した肉体は重い。水泳とバイクでともかく体重を減らしてから、ようやく走ることにした。テレビでハザマ・カンペイが走っていて、見て感動した翌日に走り始めた。靴はテニスシューズだったから、一日でかかとがなくなった。靴の流通センターで買った安い適当な靴では、すぐに豆を作った。（豆製造靴）少し本で靴を調べ「ニューバランス」にした。「いつまでも、どこまでも走っていたい・・」そんな気にさせる靴が世の中にあった・・ということを知って感動した。「あそこで歩いていたね」と、知人に良くいわれた。でも、歩いているのでなく、本人は走っているつもり・・。だから、少し離れた住宅地に走る場所を決め毎日一時間位走った。毎日走るから、その辺りの住人は「引っ越して来た人？」と、思ったかも？急激に早く走るのでなく、いつまでも走り続けられそうなゆっくりとしたペースで、毎日違うコースを走っていたので、その辺りの地理は住人よりも詳しくなったのではないかと自負している。ジョギング中は外国人や学生さん、犬を連れた人などとすれ違う。目で挨拶をする。30分を超えると汗が流れる・・。苦痛の中に快感を見つける一時。シャワーと水分補給が、もう一つの快感なのである。