ivataxiの日記

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ウニ クリ

クリとウニ
昔むかし。
最初、クリは海にいました。
中でも元気の良いクリたちは、
海の中の生活に飽き足りません。
とうとう半分が海の中から陸へはい上がりました。
それは、おそらく、たぶん、大気が安定して来て、
オゾン層ができたこととも関係あるとも思います。
もしかしたらそれは、
お魚たちが、陸へ上がった
そんな頃だったのかも知れません。
クリたちは、危険な地上で生きるため、
高い木になって、みんなで集まり
とげを立て、力を合わせ、
目立たず生きることにしました。
でも、あの「サル・カニ合戦」で、
カニの見方について活躍しましたから、
なんだか有名になってしまいましたが。
一方、海に残ったクリたちはどうしたでしょう。
形こそ同じなのですが、
地上の生活を知らずに目立たず密かに海の底を
静かにたたずんでいました。
でも、日本という国から「寿司ブーム」が
世界的に発信するようになり、
お寿司が国際的になってしまってからは、
少しずつ海の底にも変化が起きたのです。
最初に有名になったのはマグロたちでした。
地上では「トロ」と呼ばれています。
そして人間の魔の手はついに
海底で密かに暮らすクリたちにもせまりました。
今ではそのクリたちには「ウニ」という名前がつけられて
高価・希少・珍重・珍味と、もてはやされて
有名になったようです。

おしまい