ivataxiの日記

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ゾウ アリ

森の王様の選挙があった。ライオンも強いし、ハイエナは汚い手を使うが鼻が利く。サイは強くても数が少ない。キリンは背が高いが戦いを好まない。結局、選挙でゾウが偉いということになった。その陰にアリさんたちのネットワークがあった。ゾウが王様になって初めはこれから森がよくなると思った。ゾウは約束を守らず、自分勝手にふるまい、それを誰も止められない。アリさんは、集まって小さな声を上げた。集まったアリはゾウに踏みつぶされた。ゾウの足の形に黒いかたまりが残った。「集まること・勝手な発言を禁止」とし、アリさんたちはゾウに追い詰められた。ガケまで来て、アリさんたちはすっかり下の池に落とされた。ゾウはその重みでがげを踏みつぶして自分も落ちた。アリさんたちは小さすぎて、表面張力で水に浮いた。流れて来た木の葉が「ここにお乗り」と助けてくれた。水に沈んだゾウも鼻先だけ伸ばして息をした。そこに流れて来た木の葉が鼻の孔を塞いだ。「自分のしたことがまた自分に帰る」と、風がささやいた。