ivataxiの日記

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補助輪

小学生になる以前に、同じ頃の子どもたちが広場(わざわざ子供のために作った広場ではなく、ドカンなどが積まれた単なる空き地)で自転車の練習をしていた。今では「空き地」も「ドカン」も、マンガ「ドラエモン」の世界にしか見かけなくなった。うちは子供に一台づつ子供用自転車を買い与えたりはしない家庭だから、誰かの自転車を順番に乗って練習したように思うが定かではない。ともかく、所有はできなかったが自転車に乗ることは小学生以前にできていた。オヤジは協力的で「後ろ持ってるからコゲよ」と突き放す。後ろを押さえてもらっているという安心感でコギ出すが途中で、やっぱり後ろは持たれていないことに気づき途端に弱気になって転ぶ。子供の時には良く転び怪我も絶えなかったが死ぬ程の事故はたまにしか起きなかった。こんな騙された体験の蓄積で転びつつ自転車を覚えたのだ。だから「補助輪」の存在は知っていても使った記憶があまりない。まっすぐには良いのだが、カーブの時に補助輪は邪魔になる。段々慣れると左右どちらかの補助輪をはずす。結局、はずした方に倒れて泣く子どもたちなのだ。オヤジはやはり正しかったのか?と、つい最近になって確信を持てるようになって来た。近頃の甘やかされた子どもたちと、神経質になった先生、過激さが止まらない保護者のPTAという修羅場を見るにつけ。